発刊: 2022-11-30
著者: 秋田道夫 (@kotobakatachi)
どんな本?
帯にある通りの言葉集です。プロダクトデザイナーである著者が、ご自身の経験や思考を綴った内容となっています。d LONG LIFE DESIGN という会誌で連載されていた内容に加筆・修正したものもあるとのことでした。
本書のほとんどは「見開きの左右ページで1つの事柄を語る」構成になっています。左側に一言の言葉があり、右側で少しだけ説明する。とてもシンプル。(そうそう、横書きになっていて左開きだったのが意外でした。)
心に届く言葉
一つ一つの言葉が穏やかで、けれども含蓄があり考えこんでしまうページも多かったです。それでいて刺さるような印象は受けず、むしろ気持ちが楽になりました。
押し付けるような表現がないことで、受け手が考える余地が多くあるのかもしれません。きっと筆者は温厚な方なのだろうな、という想像が働きます。
高さ70センチのコミュニケーション
私が一番印象に残ったのがこの言葉です。自分が渡しやすく、相手が受け取りやすい渡し方を心がけようと思いました。
いかに受け手にとっての負荷を少なくするか、これは時に難しい課題です。仕事などでの情報伝達を思い浮かべながら、あまりできていないなと反省しきりでした。
さいごに
筆者のプロダクトデザイナー経験からくる言葉もあるため、少しだけデザイン文脈への理解があるとよりわかりやすいのかなと思いました。とはいえ、特に職業を問わない内容がほとんどです。
少し行き詰まりを感じていたり、最近ちょっと無理しているかも、という方は手にとってみると気持ちが楽になるかもしれません。